結婚するときは、「お互い協力し合おうね」と約束したはずなのに、家事や育児は任せきり。
挙句の果てに、生活費をいれるのも渋々で、いつの間にか妻側が夫のご機嫌をうかがうようになる。
夫の年収もそんなに高なく、自分も扶養の範囲で働いているから、イヤイヤながらも金銭的に夫に頼るしかない。
ケンカするくらいならまだましで、セックスレスはもちろん、会話すらもない仮面夫婦。
「幸せじゃない…離婚したい。でも、どうすればいいかわからない…。」
そう思っていても、離婚の決断ができずに苦しんでいる主婦がたくさんいます。
離婚するべき状況とそうでない状況を徹底比較。【後悔しない離婚】について考えていきます。
「離婚したいけど、するべきかどうかわからない!」
とてもよくわかります!私なりのアドバイスをします。
この記事では以下についてわかります【目次開く】
すぐに離婚の決断したほうがいいケースってどんなとき?
離婚するべきかどうか…すぐに決断した方がいいケースは、子どもが夫のDVにあっている、または妻がDVにあっている場合。
もっとも急ぐべきDVは、『身体的DV』です。
長年DVを受けていると、精神的支配下に置かれてしまい、妻がDV夫に反論できないケースもたくさんあります。
子どもは、どんな親でもたった一人の父親・母親であり、何をされても親が大好きなのです。
どんな暴力を振るわれようとも、子どもは親に対して自分の好きな一面を見つけようとします。
親は、自分を守ってくれる存在だと思っているからです。
しかし、DVは命にかかわる行為であり、れっきとした犯罪です!現在DVの被害にあっていて、身の危険を感じるような時には、今すぐ公共機関に相談しましょう。
各市町村の役所や警察などに相談してみてはいかがでしょうか。
一時的にカケコム保護支援があります。
子どもも妻も外部との連絡を一切断ち切る必要がありますが、DV夫から確実に離れた環境に身を置くことができます。
安全が確認でき次第、転校や転居などの手続きなど外部との連絡が可能となります。
相談した直後から、ケータイなどはその担当課が預り、子どもと二人、身一つで遠く離れた場所に保護。
ご主人が追ってこないことを確認した上で、遠く離れた地での引っ越し手続きとなってね。
相談以降は誰とも連絡取れないけど、DVの危険から逃れるための措置だから、安心できたみたい。
彼女の場合、かかった期間は1ヶ月ほど。市役所だけでなく、警察に窓口もあるみたいだよ。
パートナーからのDV相談
急にそんな相談をするのが怖い方は、まず以下の窓口に電話相談をしてみてはいかがでしょうか?
匿名での相談も可能。適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
発信地等の情報から、最寄りの相談機関の窓口に電話が自動転送されます。
慌てて離婚してはダメ?
同じDVでも、経済的DVというものもあります。
生活費をくれないため、経済的な圧迫を強いられると、離婚を考えても仕方ありません。
仕事でクタクタになって帰宅しても子どものお世話は妻の役目。
溜まった洗濯物や食器洗いを夫に頼むと「後でやるから!」と部屋でゴロゴロゲームやTV。
さらに妻のパート収入をあてにして、生活費をほとんど入れてくれず自分の趣味に浪費する夫。
そんな状況が解決せずに何年も続けば「離婚するべき!」と思うのは当然です。
しかし、その決断は早すぎるかも…。
いくら夫が生活費をいれてくれないとしても、たった今離婚したとして生活できるか考えてみましょう。
生活費が足りない原因は夫の浪費なのか?
40代の年収平均は600万円とも言われていますが、あくまでも平均額。
バブル崩壊以降景気は横ばいで、ボーナスもスズメの涙ほどの中小企業がほとんどです。
因みに日本では大企業が29.9%で従業員数は1,433万人。
中小企業が70.1%で従業員は3,361万人を占めています。
多くの人が中小企業で働いています。
- 中企業での平均年収(40~45歳):481万円
- 小企業での平均年収(40~45歳):406万円
だとすると、40歳代の夫世帯は月収30万円台の家庭が多いのです。
税金や年金・健康保険料などが引かれ、手取りは23万円ほどでしょうか。
妻は扶養の範囲で月8万円ほどの収入とすると、二人合わせて約30万円。
実際にかかる1カ月の生活費は?
ガス風呂、エアコン暖房家庭の場合の光熱費
- 住宅ローン(家賃):80,000円
- 電気料金:15,000円
- ガス料金:12,000円
- 水道料金:6,000円
- 通信回線:7,000円
- スマホ料金親子4人:30,000円
これだけでも15万円の出費。
他に、生命保険や学資保険、子どもの授業料やスポ少・習い事などの学費を考えると、月々いくらで生活していかなければならないかがわかります。
夫も40代の中堅どころとなれば、仕事の付き合いの飲み会や出費は出てきます。
妻も夫もどちらも無駄遣いはしていられない状況がわかるでしょうか。
どこでどういった節約ができるかは、家族のかたちによって変わります。
手取り収入は、どう頑張ってもすぐには変わりませんね。
もしも、夫婦で話し合える余地があるのであれば、離婚を決断する前にしっかり生活費の予算についての話し合いをおすすめします。
離婚したい女性の気持ちと離婚理由
離婚を考えた主婦はどのくらいいる?
「もうこの人とやっていけない!離婚したい!」そう思う瞬間がある主婦は、今の日本にはたくさんいます。
『AERA』2017年3月20日号で掲載された、結婚の利点と不便な点をまとめました。
- 女性:金銭面での負担が軽減される
- 男性:孤独を感じない
- 女性:相手の親・親族の付き合いが面倒
- 男性:不便に感じる点はない
結婚生活に対して女性の方が男性より現実的で具体的にとらえていますね。
さらに、同アンケートで離婚を考えたかどうかも調査しました。
- 子どもありで離婚を考えた:53.9%
- 子なしで離婚を考えた:33.2%
離婚を考えた瞬間のある子どもあり女性の主な理由は、『尊敬できない』、『人を見下している』といった性格的な部分が多いようです。
子なし女性の場合は『セックスレス』、『会話が少ない』など、行動に対する不満が目立ちました。
次に、主婦の子どもありと、子なしの違いを考えてみました。
- 夫婦ゲンカ:子どもがいる分気が紛れる
- 仕事:子どもの成長に応じた時間拘束がある
- 生活費:大人+子どもの学費や養育費
- 家事:人数分の負担
- 人間関係:仕事や趣味の他、子どもの付き合い
- 自由な時間:子どもが成長するまでほとんどない
- 夫婦共通の趣味:子どもを介して楽しめる
- 老後:後見人の心配がない
- 夫婦ゲンカ:二人きりなのでとても気まずい
- 仕事:専念でき金銭的自立が目指せる
- 生活費:大人の分のみ
- 家事:人数分の負担
- 人間関係:仕事や趣味の関係
- 自由な時間:夫婦の時間が持てる
- 夫婦共通の趣味:二人で模索していく必要がある
- 老後:後見人を探さなくてはいけない
こうしてみると子どもありの主婦は、夫を子どもの父親として見るせいもあり、人間としての生き方や考えに不満をもつようですね。
また子どもがいるぶん、家事や育児の負担感が多く、協力しない夫のダメぶりを嘆く主婦も多いですね。
一方、子なし主婦の場合は、夫と冷静な人間関係を築きやすいようです。
しかし二人きりだからこそ、関係が冷えると離婚が頭をよぎるのでしょう。
妻側が離婚に踏み切れない理由
以上の内容からわかるように、妻側は生活費の影響が大きく、お金は離婚とは切り離せない切実な問題となってきます。
離婚するべきかどうかわからない…大きな原因の1つでしょう。
不安ですよね。
女性は、妊娠や出産で一時期仕事から離れなければいけない時期があります。
産休や育休がしっかりとれない中小企業、子どもの預け先が見つからず、外で正社員として働けない主婦も…。
であれば、仕事を続けられる夫に結婚後の生活費を入れてもらわなければお話になりません。
妻の離婚理由には、異性関係が上位になっていませんでした。
男性は女性の浮気を許せなく、女性は許してしまうからかも知れません。
ただ、不倫をすれば、家族に優しくなる夫もいますよね。
お金を十分なくらい入れてくれる夫なら、妻も多少の浮気や不倫なら知らないふりをする。
または、本当は不倫を知っていても、生活のために我慢する。
そんな主婦はたくさんいるでしょう。
特に子どもがいれば、生活費は自分だけの費用だけでは済まされません。
子どもの学費や習い事、ママ友とのお付き合いにもお金がかかります。
子どもが幼ければ検診、少し大きくなれば幼稚園や学校のPTA、担任の先生との面談、部活の保護者会など、専業主婦でも外に出る機会は増えます。
美容代や洋服代など、最低限のお金が必要です。
自分も子どもも、急に病気になれば医療費もかかります。
生活費をいれてくれない状況が何年も続いたら、いっそ離婚したいと思うのも当然。
「普段家にいるんだからお金なんて必要ない」や、「子どもなんだから小遣いなんて要らないだろ」といった夫の発言は、モラハラ・パワハラ・マネハラですね。
しかし離婚すれば、もっと大変な状況になってしまう…。
妻が離婚に踏み切った理由
ここで、最高裁判所のデータから2017年の離婚の妻側が申し立てた理由をランキングしてみました。
- 性格が合わない(20.6%)
- 生活費を渡さない(15.1%)
- 精神的虐待(13.2%)
- 暴力を振るう(11.3%)
- 異性関係(8.7%)
- 浪費する(5.5%)
- 家庭を捨てて省みない(4.3%)
- 性的不調和(3.8%)
- 家族親戚と折り合いが悪い(3.6%)
- 酒を飲み過ぎる(3.2%)
- 病気(1.0%)
- 同居に応じない(0.9%)
- ※その他(5.7%)・不詳(3.1%)を除く
※申立人1人当たり3つまでを集計
申立人数は夫17,918人、妻47,807人で、合計65,725組。
さらに検証すると、厚生労働省の2017年のデータの離婚数が約21.2万組なので、約14.6万組の夫婦が離婚届を役所に出すだけの『協議離婚』をしているのがわかります。
妻が離婚に踏み切る決定打は、モラハラ・パワハラやDVなどが上位を占めています。
また、裁判所への申し立ての男女比は約4:7の割合。
圧倒的に女性側が多くなっています。
上位にのぼっている離婚理由から考えると、妻側から離婚を切り出しても離婚が上手く進まない、あるいは相手に会いたくない、そういった事情もうかがえますね。
離婚するべき!でも「今はしない」選択肢
私は何も考えずに、離婚してしまったけど…準備って何?
私が離婚を決意したのは、子どもに対する夫の態度。
手取りの少ない給料を管理しながら、出来るだけ節約の毎日。
出費を少しでも押さえるために、家族のお弁当作りは欠かしません。
収入の中から二人の子どもの学資保険を積み立てられないので、時々子どもたちが親戚からもらうお年玉やお小遣いは、すべて進学用に貯めていました。
子どもにこの夫が本当に必要か?
夫は、子どもにまるで興味がなく、自分が優先的に妻から面倒を見てもらえず、腹を立てていました。
子どものスポ少の遠征や、スキーや海水浴などのレジャーも一緒に過ごすのを面倒がり、夫は付き添いません。
妻は、自分が子どもたちと外出するときは、子どもたちのおにぎりのほか、夫が自宅にいる間の食事、自分たちが帰宅した後の夕ご飯まで準備して出かけるのが常でした。
子ども嫌いな夫なので、妻が出かけるときはできるだけ子どもを連れていくようにしていました。
どうしても見てもらわなければならないときは子どもが泣いて嫌がるのです。
「パパと一緒にいると、いじめられちゃうからママいかないで…」
その言葉を聞いた時、妻は「夫と子どもが上手くいかない原因は自分にある」と思ってしまいました。
私にはしないから、完全に子どもに妻を取られた、って感じ。
ただ、子どもたちは“ママにいつでも全力で守ってもらってる”っていう気持ちがあったせいか、私がいる前ではパパに対してひるまなかったよ
しかし、ある日、夕ご飯にケチをつけられました。
文句を言うのは毎回ですが、「お前の料理なんて二度と食わない!」と子どもたちの前で夫は言いました。
結局子どもたちが気になって2時間ほどで戻ったんだけど(;^ω^)
1週間後妻の手料理に箸をつけようとした夫に当時小4の長男が怒りだしました。
「あれ?パパ二度と食べないって言ってたのにどうして?」
この子どもの言葉を聞いて、妻は「絶対いつか離婚する!」と決心しました。
すぐに離婚したら損!
子どもたちは、他のパパと違って自分たちに愛情がないと、薄々感づいていました。
けれど、お父さんという存在がいなくなるのを嫌がったのは、一番泣かされていない2番目の子どもでした。
子どもって、どんなにいじめられてもお母さんもお父さんも大好きなんですよね。
ここで妻の気持ちだけで離婚したら、子どもの気持ちや将来がどうなるか考えてみました。
そして気づいたのは、一番大切なのは自分より子どもたちという気持ち。 今すぐ離婚したら、自分も子どもも路頭に迷うだけ。巷で話題となる「離婚後の養育費」や「慰謝料」など…、現実的な金額はそんなに高額ではありません。
離婚調停で養育費2万円の支払い義務を決定されても、全くもらえていない家庭もあります。
だったら相手から貰えるお金は念頭におかず、今後の生活費を考えなければいけません。
シングルになる=自立した生活をしなければならない。
節約生活もすべて家族のためにしてきた!
いっぱい我慢もしたけれど、それ以上に楽しみながらやってこれた。
そんな自分の向上心を今活かすとき!そう考え、自立(離婚)するための必要事項を書きだし、着々とその準備を進めたのです。
離婚するべき?しない方がいい?最終判断は?
もしも今すぐ夫から離婚したいと言われたらどうしますか?
すぐ離婚に応じるのか、ちょっと待って!と思うのか想像してみて下さい。
「本当に愛しているのだろうか…」そこに、離婚するべきかどうか、自分自身の本当の答えがあるかも知れません。
DVや生活費問題・パワハラ問題を取り上げてきました。
しかし、本当に離婚に踏み切る時期を決断するのは自分自身です。
日産のゴーンや小室哲哉のように、どんなに暮らしが裕福でもいつ奈落の底に落ちるかわかりません。
長い人生、どんなに裕福でもいつか無一文になる場合だってあるかも知れません。
それでも添い遂げる夫婦もたくさんいます。
「この人を支えたい」 「お金がなくてもこの人のそばにいたい」連れ合いが苦境にさらされたとき、そんな気持ちではいられないと断言できる時が、離婚の決断の時期なのかも知れません。